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監獄で僕と似た色の眸を持つ御兄さんに逢ったよ。
どうやら彼は御腹が減っていたみたいだ。
今回は何も手助けをする事は出来なかったけれど。
次に逢えた時、未だ彼が空腹に苦しんでいるようだったら
此の蝶を差し出してあげても良い──・・・何て。
飽くまで 気が向いたら の話だけれどね。
其れにしても、とても面白い事を云う人だったな。
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岬で不思議な女性に逢った。
喉元に重傷を負っていると云うのに、
全く痛みを感じていないみたいで。
どうやら"不死の身体"を持っているらしい。
其の所為で、彼女はとても哀しそうな貌をしていた。
人間で無い事は、"悪い"のかい?
……良い人、何て云われたのは初めてだったな。
身体から溢れる鮮やかな紅。
久しく味わう鉄錆の甘さ。
仄かな毒の痛みに歪む貌。
全てが僕を満たして行く。
嗚呼、こんな風に傷を負うのは何時振りだろうか。
けれど、此の痛みすらも 消えて仕舞うのが惜しい位だ。
其れにしても・・・・・
ふふ、変な処で優しい奴だな。